結婚相談所で公務員の人気について
実際に人気が高いのかどうかや安定志向とその誤解

結婚相談所で婚活する人は、相手の職業について少なからず意識します。
相対的に見て、女性が男性の職業を気にするケースが多く見られ、男性の側も共働きを希望する場合は女性の職業をチェックしています。

その中で人気が高い職業の一つに「公務員」があります。
多くの場合、大きな問題を起こさなければ給与は定期的に上昇し、定年まで働けると考えられているため、安定志向の人に人気があります。

しかし、一口に公務員と言ってもその種類は幅広く、必ずしも一般人が思い描いているようなものとは違うケースも珍しくありません。

よくも悪くも、公務員のイメージには誤解が見られます。
今回は、結婚相談所で人気の高い公務員について、その安定性は本当なのか、公務員の種類などと合わせてご紹介します。

まずは、公務員の種類を知ろう

公務員をパートナーとして選ぶにあたり、まずは公務員にはどのような種類があるのかを知りましょう。

さすがに「公務員なら誰でもいいから付き合いたい」と考える人は少ないものと思われますが、そのような浅はかな気持ちでは、交際もうまくいかないかもしれません。

公務員は、大きく分けて国家公務員・地方公務員に分かれる

世間一般で言われる公務員は、大きく分けて国家公務員・地方公務員に分けられます。
国家公務員は「国家の運営」に関連する業務を、地方公務員は「地方公共団体」の運営に関連した業務を担います。

具体的には、それぞれ主に以下のような機関に勤務します。

国家公務員

  • 中央省庁(総務省、外務省など)
  • 国会
  • 裁判所

地方公務員

  • 県庁
  • 市役所
  • 市営施設(病院、保健センターなど)

仕事の規模としては、国家公務員がマクロな部分・地方公務員がミクロな部分を担当するため、結婚という意味では地方公務員の方が要件を満たしているかもしれません。

しかし、国家公務員の身分の保障は十分ですから、パートナーの死後まで想定したライフプランを立てることができるため、どちらが上でどちらが下ということもありません。

あくまでも、国家・地方の別は参考情報としてとらえておきましょう。

職種に応じて違う給与体系

公務員は、確かに国家・地方の別で分かれてはいるものの、より給与体系を明確に分けているのが「職種」です。俗にいう「お役所仕事」ばかりが公務員の仕事ではなく、幅広く国・市区町村を支える役割を担っています。

各省庁・役所などで働く公務員は、主に事務職として従事します。
そのため、俸給も低めに抑えらえており、自治体によってはかなりカツカツな生活を強いられるケースもあります。

福祉や保育など、一定の資格を取得しなければ働けない「資格免許職」は、その分立場も安定しており、給与も高い傾向が見られます。

警察官・消防士のように、身体を張って治安を守り災害の矢面に立つ「公安職」であれば、時間外手当・特殊勤務手当などが支給されますから、仕事が忙しい分貯金だけは貯まるというケースも珍しくないようです。

このように、公務員は国民の生活を支える役割を担っているため、職種もその分幅広くなっています。給与体系も異なるため、大雑把にまとめて考えないよう注意しましょう。

特別職はかなり特殊な存在

公務員の区別は、国家・地方・職種の別以外で、一般職・特別職という分け方もあります。
簡単に説明すると、一般職というのは、国家公務員法・地方公務員法の適用を受け、特別職は受けないという違いがあります。

これだけの説明では何のことか分からないと思いますので、特別職となる具体的な職種について以下にご紹介します。

  • 内閣総理大臣や国会議員
  • 地方公共団体の長(市長など)や議会の議員、副市長村長、教育委員会委員
  • 内閣総理大臣秘書官、条例で指定する秘書の職
  • 裁判官およびその他の裁判所職員
  • 国会職員
  • 防衛省職員(自衛隊員など)

これらの職種は、一般職の公務員と違い、身分保障・成績主義の規定を適用するのがふさわしくない(任期・選挙などを就任に要する)、一般職とは異なる法律が適用されるなどの理由から、特別職という形で分類されています。

給与体系が別物になる職種もあり、公務員という立場の中でも魅力的な条件は揃っているようにも見えますが、自衛隊員などは命の危険もあるため、職種への理解がいっそう求められます。

結婚相談所における収入面での評価の度合い

公務員について紹介するだけに、やや堅苦しい説明になってしまいましたが、ここからは結婚相談所における「収入面での評価」について触れていきます。

一般的に広く根付いている評価は「安定した職業」というものですが、実際にはすべての職種・自治体に言える話ではないようです。

基本的には【公務員=安定収入】という目で見られる

日本で長らく、公務員には「安定志向」がついて回りました。
極端な昇給・出世がない代わりに、毎年安定して給与が上昇し、人間関係も固定的で安泰であるというイメージが広まり、不況の余波を引きずる日本では安定した人気を誇っています。

これは、婚活でも否定する余地はなく、やはり公務員をしているということで「手堅い」と考える人は多いようです。しかし、内情を聞いてみると、大手企業よりも初任給が低かったり、年齢の割に年収が少なかったりと、想定外に思う人も少なくありません。

こうしたイメージのギャップは、公務員を一律に考えることで起こります。
婚活で公務員を結婚相手に選ぶなら、収入や立場の違いが生まれている背景を知った上で、相手を選ばなければなりません。

収入は職種や国家・地方の別などで異なる

公務員の収入は、一般人が考えている以上に細分化されています。
職種によって俸給表が定められており、公務員としてのキャリアは民間とは別に評価されていきます。

また、国家公務員・地方公務員の別で給与や待遇にも違いがあり、町・村レベルであれば予算切り詰めが激しい自治体も珍しくありません。事務職であっても決して楽な仕事とは限らず、部署異動も多い傾向にあります。

資格免許職の場合は、施設で働き続けている限り身分が保障されることが多い反面、人間関係が固定しがちです。子どもの人間関係も長らく固定されるため、長い間同じ環境に適応できる能力を要します。

公安職は、何かにつけてお金の面では恵まれていますが、危険を伴い、強いストレス環境の中で働くことになります。心身のダメージが蓄積しないよう、パートナーは家族としてケアをする能力が要求されます。

各職種に応じて、パートナーに必要とされるものが変わってくるため、公務員を取り巻く独特の環境に自分が順応できるかどうかを問われます。

給与が実質頭打ちになっているケースも

職種や施設などによっては、各種手当が名目上はもらえていても、年齢や役職の都合で実質頭打ちになっている場合があります。そのため、金額だけで比較すると、独身の年下上司と結婚している年上部下の給与が逆転しているケースは珍しくありません。

また、給与自体は相対的に見て低めでも、官舎があったり制服が支給されたりと、お金に換算できないメリットも公務員は享受できます。

経済的な面に限って言えば、そういった部分も見極めながら、パートナーとの生活をイメージする必要があるでしょう。

実は性格面でも大きな差が!各種公務員の傾向を知ろう

公務員の性格をイメージしたとき、大抵の人が「地味」な印象を持つのではないでしょうか。実際には個人差が大きいため、職業別にまとめることはできません。

しかし、多くの人が持つイメージは、それほど間違っているわけではないようです。
基本を押さえた上で、例外もチェックしておきましょう。

基本的には安定志向でコツコツ型が多く、家庭運営にも向く

公務員試験は、民間企業の入社試験とは異なり、各職種に応じて試験問題の難易度や内容などが決まっています。数的処理・判断推理のように、何らかの教科・分野に応じた問題ではなく、パズル的思考を求められる問題などもあります。

公務員試験専門の予備校に通って勉強する人もいるほどで、そういう人はコツコツ型の努力家である場合が多いようです。

このようなタイプの人であれば、家庭でも役割分担をしっかりこなせる適性が期待できますから、結婚相手としては理想的な部類に入るかもしれません。

しかし、試験の難易度が高い国家Ⅰ種・地方上級などに合格した、いわゆる「キャリア組」に属する人は、そもそも価値観・考え方が他の公務員と大きく異なり、日本の将来を担う人材としても期待されています。

そうなると、当然仕事中心の生活になることが予想されるため、家に帰ることがほとんどない職種であれば、家庭はパートナーが切り盛りすることになります。

自衛隊員などもまた、命令に応じて全国各地を移動するため、毎日家で顔を付け合わせる機会は少ないかもしれません。まずは国家のため・国民のために働くという立場ですから、その点は交際時に覚悟を決める必要がありそうです。

公安系はイケイケ・オラオラ系も少なからず見かける

事務職の公務員は、その多くが筆記試験・面接で採用されることから、やはり文科系の雰囲気を持つ人が多いようです。

これに対して公安系は、柔道・剣道などの段位・成績に応じて採用される「武道拝命」などの例外的な採用方法を一部設けており、一般的な採用試験時も体力測定があるため、総じて体育会系が集まってきます。

よって、先輩・後輩の上下関係がしっかりしている中で過ごしてきた人が多く、性格面ではいわゆるイケイケ・オラオラ系の男性も見られます。

地方勤務者の場合、娯楽の無さなどからパチンコなどにハマり、職場の仲間同士で休日を過ごしている例もあることから、交際時に相手の金銭感覚を見極める必要がありそうです。

しかし、警察官・消防士などの職種を選ぶ人は総じて正義感が強い傾向にあり、仕事はしっかりやる人が多く見られます。

もちろん、公安系に採用されるだけの真面目さ・誠実さを備えているわけですから、大多数はパートナーとして信頼できる素養を備えていると考えて問題ないでしょう。

また、事務の側などの日勤に配属されない限り、多くの場合は昼夜問わず働いている人がほとんどです。都心部で働いている人の場合、想像を絶するストレスを抱えているケースもありますから、パートナーの役割として、せめて家ではくつろげる環境を整える努力も大切です。

仕事はそこそこで趣味に生きる人も

公務員の中には、もともと別の仕事を希望していたものの、何らかの事情があって試験を受ける人もいます。逆に、民間企業で残業が続き、定時で帰れる公務員のイメージに憧れて試験を受ける人もいます。

必ずしも公務員一筋で採用試験を受けるとは限らないため、公務員的ステレオタイプで分類できないキャラクターの人は数多く存在します。仕事自体はそこそこで済ませ、自分の趣味に没頭するタイプの人も珍しくないようです。

このようなタイプの相手を選ぶ場合、結婚してから趣味にかけるお金をセーブできるかどうか、家庭よりも趣味を大事にするような人ではないかどうかをチェックしたいところです。

趣味によっては、子どもが生まれたときに同じ趣味を継承させることで、子どもの将来の糧にすることもできるでしょう。しかし、自分勝手に趣味を満喫するだけであれば、安定した収入があっても充実した結婚生活は送れないはずです。

趣味を持っている人の場合は、多少シビアに金銭感覚やコミュニケーション能力を見極める必要がありそうです。

副管理人からのメッセージ

多種多様な公務員の職種を見てみると、一般的に言われている「安定」という概念は、ごく一部に適用されるものと考えられます。
国家公務員・地方公務員の事務職であれば、毎日が定時退社ということもあり得るでしょうが、それ以外の職種では難しい場合も往々にして存在します。

また、収入は毎月安定していても、もともとの給与が少なく官舎で暮らせないなどの理由があれば、共働きをしなければならないかもしれません。
逆に、貯金できるほど十分に稼いでいるようでも、家に帰る機会が極端に少なければ、色々と心配事が生まれるかもしれません。

結婚相手として公務員を選ぶ場合は、その安定性だけでなく、職種に応じた環境の変化までをイメージして、相手を選ぶようにしましょう。

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